2013/03/20

ファッションにおける、O2Oの可能性

今では、ファッション業界を中心に注目されつつあるO2O。
 O2Oとは、オフラインtoオンラインの略で、主にEコマースの分野で用いられる用語。
 オンラインとオフラインの購買活動が連携し合ったり、オンラインでの活動が実店舗などでの購買に影響を及ぼす、といった意味の用語。
 出典 http://www.sophia-it.com/content/O2O

2年前くらいにはすでに誕生していた言葉ですが、Eコマースの拡大化に伴い、この言葉も様々なメディアで取り上げられるようになってきました。
 代表的なマーケティング手法は、自社で持つECサイトとリアル店舗との在庫を一元化し、 双方での売りのがしを防いだり、リアル店舗での顧客名簿とEC会員情報を統一して、カスタマーサービスに活用したり。
以前は、サイトで割引クーポンを手にいれて、それをリアル店舗で使えたり…がメジャーだったけど、 ここまでECが重要視されるようになれば、伴って様々な手法が用いられるようになってきますね。

 私はECサイトで働いていることは以前にも書きましたが、EC企業の大半はリアル店舗を持っていないことが多いです。
 弊社は(笑)定期的にリアルイベントを開催したりしているので、逆O2O手法を使っているのですが、 この手を活用しないでリアル店舗の運営は不利になってくるとまで言われています。
 このマーケティングをうまく運営しているアパレル企業がマークスタイラーユナイテッドアローズ

  $Fashionea
http://www.united-arrows.co.jp/
アローズは先日これをテーマにした講演会へ行ってきました。 元々自社ECを持っていたのですが、2006年頃に一度はクローズしているんです。
2~3年後に復活し、いち早くアパレル企業でこのマーケティングを取り入れ始め、復活の年からわずが2年でECの売り上げ規模を約3倍にまで伸ばしました。

まず、ファッションECとしてダントツ国内第一位を誇るZOZOTOWN。
ZOZOTOWNが占める売り上げで、メインブランドとなるのがアローズPB達でした。
元々国内売り上げでも一位のセレクトショップなので、近隣にアローズのお店がないお客様達には、とっても画期的なショッピングツールが生まれました。
この当時から、アローズはECにしっかり着目していたんだと思います。
マーケティングチームえらいです笑
そして、前途のようなネットとリアルの共存を着実に形にしていきました。

  $Fashionea
EMODAやMURUAなどの109系ブランドの揃うマークスタイラーは、 松本恵奈さんや萩原桃子さんといった、カリスマ店員をブランドディレクターとし、 私たちに身近なファッションリーダーの作るブランドを誕生させました。
kariangの森本容子さんもその先駆けです。
マークスタイラーは、RUNWAYというECサイトを作ります。
http://runway-webstore.com/
私も会員です笑

そして、その目新しさが薄れて行ったタイミングで出てきたのが、TwitterやfacebookといったSNS。
ソーシャルネットサービスです。
彼女たちにアカウントを作らせ、更に身近な存在へと持って行き、情報発信をさせてきます。
リアル店舗では店舗限定品や◯円以上購入したお客様にキャリーケースやメイクボックスなど、実売されないようなアイテムをノベルティにするなどの企画をコンスタントに売り出し、 ECでも限定品や、ゲリラセールなどのイベントをSNSから放ち、リアルとネットと双方で顧客をがっちり掴む。
また、韓国から流入したファッションブランドも積極的に取り入れたり、現在のファッションリーダーと呼ばれるブロガー達を起用したプロモーションを行ってます。
カリスマも、リアルからネットへと移行して来ているのです。
それこそ、F1世代のネットへの取り込みを強化しない他ないですよね。

このように、ネットやカリスマファッションリーダーといった、新しい世界、物理的・心理的に身近なもの、をフル活用し、マーケティングに応用しています。

 そう思うと、アウトプットマーケティングは本当に弱まってきているんだなーともしみじみ思います。
顧客のニーズをマーケティングに活かすなんて、10年以上前までは考えられませんでしたからね。
ちょっと切ないけれど、街とニーズをちゃんと読んでいればとっても簡単なファッション市場に変化しています。

業界はファストファッションの進出や成長で既存ブランドが埋れてしまうのを恐れていますが、お客様はニーズに合ったショッピングができれば買い物をします。

話はズレましたが、実店舗がいつか消えるんじゃないかともいわれます。
でも、ECもいつか行き止まりの時がくると思います。
誕生と衰退とで、市場は成り立っているんですから。
アパレルは市場重視の世界とも言われ、未だにECに力を入れきれない企業もたくさんありますし、それがブランディングとしている企業もあるんだと思いますが。。

今後の、O2Oの成長に期待したいと思います。

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