一度市場へ飛び出した「商品」は、その後、二度とこの世へ出てくることはないに等しい。
そのが「ファッション」という言葉そのものなのだから。
「あの時のコレクションのブラウス」
「あの雑誌に載っていたバッグ」
「あの」頃の「あの」アイテム。
もう再会することも出来ないのだと思いつつも、どこか頭の隅に残り続ける。
叶わない一目惚れの恋のように。
そんな叶わぬ過去の恋に、このごろ「再会」が訪れている。
はじめて見たのは、高校時代のティーンファッション誌。
15年も前に、元JUDY AND MARYのYUKIがCharaとのユニット「Chara+YUKI」として登場していたページで着用していた、miumiuのウエスタンブーツ。
まだ、PRADA色の抜けないデザインとスポーティなパイピングに一目惚れしたものの、
10万円を超える靴など、当時に自分にはもちろん購入できる持ち合わせもなく、
それが、15年後に。
もちろん正規販売ではなく、リユースショップで購入。
職場でも取り扱っていることや古着好きが高じて、
ヴィンテージショップだけでなく、リユースマーケットの利用頻度も高くなりました。
海外ファッションスナップサイトで偶然拾ったMARNIのパールプリントのデニム。
コレクションで海外のファッションエディターが着ていたMARC BY MARC JACOBSのワンピース。
購入のタイミングを逃したままの、Chloeのパンプスと、CARVENのワンピース。
JILSANDAERのチャンキーヒールパンプス。
何年も昔に一度見ただけのものをよく覚えていられるなと、記憶能力に感心するけど、 (仕事にもっと使えたら…)
あの頃じゃなくって今だから出逢えたんだと、改めてのご縁を深く感じます。
そして「あの頃」からの年月分の愛着が湧きます。
どれも数年間の年月を経て、手元に来た「あの」頃のものたち。
持ち主が巡り巡って、様々なストーリーが彼らにも確実にある。
そんな、ストーリーのバトンを引き継いで、また新たに私とのストーリーを。
これが、私のやりたいこと「OLNEW」のひとつでもあります。
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